土地分類調査・水調査の概要arrow_drop_down
土地分類基本調査 | 土地履歴調査 | 50万分の1 | 20万分の1 | 5万分の1(都道府県) | 垂直調査 |
---|---|---|---|---|---|
土地保全調査 | 20万分の1 | 災害類型別 | |||
水系調査 | 主要水系調査(一級水系) | 都道府県水調査(二級水系) | |||
水基本調査 | 地下水調査 | 地下水マップ | 地下水の見える化調査(地下水の図面化手法調査) |
土地分類調査は、狭隘な国土を合理的かつ有効に利用するために、地形、地質、土壌などの土地の自然条件やその利用現況等を国土調査法に基づき調査し、地図や説明書等にとりまとめる調査です。 古くは国土調査法制定直後の昭和20年代から実施しており、社会情勢の変化に応じて、調査を進めてきています。平成22年度からは、災害の多発により、土地の安全性に対する意識が高まっていること等を踏まえ、「土地履歴調査」を国が主体となって調査を進めています。
水調査は、治水及び利水に資するために、河川や地下水等の水質、流量等に関する調査を行うものです。現在は、全国の深井戸の情報を収集し、地下水位や水質、水温等の地下水の実態を調査する「全国地下水資料台帳」を中心に国が主体となって実施しています。
土地履歴調査arrow_drop_down
近年の水害、土砂災害の頻発化・激甚化や地震災害の多発等により、土地の安全性に対する意識・関心の高まり等を踏まえ、土地本来の自然地形やその改変履歴、土地利用の変遷、過去の災害履歴等を調査するもので、平成22年度から調査を開始し、三大都市圏と南海トラフ地震の被害が想定される地方都市等の一部をあわせた約18,000km2の調査を実施しています。
人工地形及び自然地形分類図、土地利用分類図(2時期)、災害履歴図
50万分の1土地分類基本調査arrow_drop_down
国土全域の自然的要素(地形、表層地質、土壌)の類型区分を概括するために、 土地の地形、表層地質、土壌に関する分類を調査し、縮尺50万分の1に相当する精度の地図と説明書にとりまとめたものです。昭和40年代に国が主体となって全国を対象に実施した調査で、全国を6地域(北海道、東北、関東・中部、中部・近畿、中国・四国、九州)に分割した単位で調査を実施しています。
地形分類図、表層地質図、土壌図
20万分の1土地分類基本調査arrow_drop_down
広域にわたる地域開発計画その他各種の広域的開発計画の基礎資料とするために、土地の自然条件(地形、表層地質、土壌など)、土地利用の現況等を調査し、縮尺20万分の1に相当する精度の地図と説明書にとりまとめたものです。 昭和40年代から50年代にかけて国が主体となって全国を対象に実施した調査です。
地形分類図、表層地質図(平面的分類図)、土壌図のほか、起伏量・谷密度図、傾斜区分図、表層地質図(垂直的分類図)、 土地利用現況図、土壌生産力可能性等級区分図、土地利用可能性分級図、付属説明書
5万分の1土地分類基本調査(都道府県調査)arrow_drop_down
各種土地利用、開発、保全等の計画策定に資するため、土地の自然条件(地形、表層地質、土壌など)等のほか、土地利用の現況等について、縮尺5万分の1に相当する精度の地図と説明書にまとめたものです。昭和40年代から都道府県が主体(※)となって全国を対象に行う調査です。これまでに、北海道のほぼ全域と本州の山間部の一部を除く約30万km2で実施しています。
※一部地域については、昭和20年代から40年代にかけて国(当時の経済企画庁)が主体となった調査を実施
地形分類図、表層地質図、土壌図、土地利用現況図
土地分類基本調査(垂直調査)arrow_drop_down
大都市圏を中心とする地下空間の利用や地震をはじめとする地盤災害への対策に資するため、土地の垂直方向(地下)の基礎情報として、地質状況(地下の地質断面等)や土地利用の現況等に関する調査を行ったものです。平成2年度から21年度にかけて国が主体となって三大都市圏及び広島、福岡、札幌、仙台等の約12,700km2の地域を対象に調査を実施しています。
20万分の1土地保全基本調査arrow_drop_down
地震、火山、台風、地すべり等多種多様な自然現象に見舞われ易い条件下にある我が国において、土地の保全や防災を考慮した土地利用のあり方の検討に必要な基礎資料を作成することを目的として、自然環境条件、土地利用現況、災害履歴等の情報を縮尺20万分の1に相当する精度の地図と説明書にとりまとめています。昭和50年代から平成20年にかけて国が主体となって全国を対象に実施しています。
自然環境条件図、土地利用・植生現況図、災害履歴図のほか、防災保全等関係法令指定区域図、土地利用動向図、保護すべき文化財分布図
災害類型別土地保全基本調査arrow_drop_down
防災を考慮した土地利用のあり方等の検討に必要な基礎資料を整備することを目的として、 各種の自然災害の類型(地震、洪水、地すべり等)ごとに自然現象の発生メカニズム、 自然現象と災害発生の関連性の把握及び土地分類図からの災害分級手法の確立等に資するための分類を地図と説明書にとりまとめる調査です。 昭和50年代から平成10年代にかけて国が主体となって、災害類型ごとにモデル地域を設定して調査を実施しています。
自然環境条件図、土地利用・植生現況図、災害履歴図、防災保全等関係法令指定区域図、土地利用動向図、保護すべき文化財分布図、付属説明書
地域 | 年度(和暦) |
---|---|
仙台(地震) | 昭和56 |
長野市西方(地すべり) | 昭和57 |
長崎(集中豪雨) | 昭和58 |
御岳南麓(崩壊)・秋田・能代(液状化) <地震対策> |
昭和59 |
三宅島(溶岩流) | 昭和60 |
有珠山(泥流) | 昭和61 |
茨城(軟弱地盤) | 昭和62 |
剣山北部(地すべり) | 昭和63 |
久喜市・松江市(沖積地盤) | 平成1 |
相模湾北西(地震) | 平成2・3 |
浅間山(火山) | 平成4 |
阪神・淡路(地震) | 平成9 |
広島(土砂災害) | 平成12 |
主要水系調査(一級水系)arrow_drop_down
一級水系(109 水系)及びその周辺地域を対象に、流域内の水文、利水、 治水に関する既存資料の収集整理、現地調査等を行い、その結果を、主要水系調査書及び利水現況図にとりまとめたものです。平成12年度までの調査で109水系の調査を行い、平成24年にかけて内容の更新を行い、 デジタルデータとして整備しています。
河川の流域概要と利水現況図に示す各施設(水文観測所・取水口・排水口等)の所在地、 観測データ、取水量、排水量等の資料を収録し整理した簿冊。
調査書と対になっており、5万分の1の地形図を基図として、農業、工業、上水道、発電等の用排水施設の位置、 路線及び受益地域並びに水文観測所の位置等を図示した地図。
都道府県水調査(二級水系)arrow_drop_down
主要な二級水系及びその周辺地域を対象に、流域内の水文、利水、治水に関する既存資料の収集整理、 現地調査等を行い、その結果を都道府県水調査書及び利水現況図にとりまとめたものです。
調査内容及び成果は、主要水系調査とほぼ同様です。
水基本調査(地下水調査)arrow_drop_down
全国地下水資料台帳調査は、深井戸(概ね30m以深)を対象に、井戸掘削時に得られた地質情報、揚水試験で得られた帯水層情報と水質検査結果等の情報を全国規模で集約して、とりまとめたものです。1952年(昭和27年)から収集を始め、現在、全国約6.7万件の井戸に関するデータベースとなっています。新規で得られた井戸の情報については、継続的に情報の累積を行っています。
地下水マップarrow_drop_down
地下水・地表水の適正な利用のため、全国地下水資料台帳のデータを基に地下水分布状況、 地質状況、地盤沈下等の地下構造を分析し、地下水に関する情報を地図上に表した「地下水マップ」としてまとめたものです。 伊勢湾周辺地域、筑後・佐賀平野地域、関東平野、新潟地域など10地域で実施しています。
地下水の見える化調査arrow_drop_down
国土を構成する重要な要素としての地下水の現状を、地域の住民の方などに分かりやすく表す手法として、地下水情報の地図表現等を検討する調査です。地下水の利用が盛んな地域等をパイロット地区として設定し、試作図の作成等を通して手法の開発、手法のマニュアル化等を行います。